意外な事に、こんなに医学が進んだ現代でも白髪になる仕組みは解明されていませんでした。しかし、2009年に東京医科歯科大学、西村栄美教授の研究グループが、黒髪のもとになる色素幹細胞を発見。この色素幹細胞が枯渇すると白髪になることを解明しました。
●研究詳細
www.tmd.ac.jp/mri/scm/index.html
内容をざっくりまとめると「色素幹細胞のDNAに欠損が生じると、色素幹細胞は自己複製機能を失う。すると色素幹細胞は枯渇し、色素細胞が作られなくなる。その結果、白髪になる」ということ。
やっと仕組みが分かりはじめた段階なので、治療薬などが開発されるのはまだまだ先の事。でも、白髪の原因である色素幹細胞のDNA欠損を防ぐことは、日常生活の中でもすぐに始められます。できる事から取り入れて、エイジレスな美髪を手に入れましょう!
紫外線対策がお肌のアンチエイジングにとって大切なのは、みなさんご存知の通り。白髪の予防にとっても同じです。紫外線で髪の色素幹細胞のDNAを傷つけないよう、頭皮の紫外線対策にも気を配りましょう。
頭皮は髪によって覆われていることで、ある程度は紫外線から守られています。とはいえ、頭は体の中で最も日光を受けやすい場所。分け目やつむじは頭皮が見えていますし、無防備に紫外線にあたらないように注意しましょう。
UVカットというとサンスクリーン剤を思い浮かべますが、頭皮は生えている髪がじゃまで洗いにくく、サンスクリーン剤が残りやすいですし、含まれる成分の安全性も気になります。ゴシゴシ洗ったり、毒性のある薬品を使って頭皮を傷めては元も子もありません。
薬品に頼るより、物理的に紫外線を遮断するのが簡単かつ確実な方法です。まずは帽子。ゴルフなどアウトドアスポーツでサンバイザーを愛用している方もいるかと思いますが、白髪予防の事を考えると、頭皮を露出させるサンバイザーより帽子のほうがおすすめ。
そして日傘。暑い季節に日傘をさして歩く女性の姿は、涼しげで優雅なイメージ。髪がペタンコになる心配もないので、私は日傘を愛用しています。布の色は濃いほうが、UVカット効果が高くなります。
ストレスは活性酸素を発生させ、過剰に発生した活性酸素はDNAを傷つけます。ストレスを溜めない生活は、髪に限らず全身のアンチエイジングにも大事なポイント。
精神的なストレスはともかく、肉体的なストレスは日常生活を整えるだけで違ってきます。規則正しい生活、バランスのとれた食生活、適度な運動など、日常生活を改善してストレスを軽減させましょう。
分かっていても、なかなか実践できないのですが(苦笑)。それでも、できる事からコツコツ取り組めば、何もしないのに比べて必ず差がつきます!
一般的なシャンプーには、たくさんの薬品が使われています。
「ラック● スーパーリッチ シャンプー」を例にあげると、実に20種類以上もの薬品が!
無害なものもありますが、DNA異常発生の危険性や、発ガン性の恐れがある「BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)」や、皮膚から吸収されやすく長期使用でDNAに異常をおこすの可能性がある、「サリチル酸」など、毒性の強い薬品も入っています。
しかも、ほとんどのシャンプーには合成界面活性剤(合成界面活性剤とは?)が入っています。合成界面活性剤は肌のバリアゾーン(バリアゾーンとは?)を傷め、薬品が皮膚から入りやすい状態にしてしまいます。それでなくとも、頭皮は角質層が薄くて薬品が経皮吸収されやすい場所なのに! (腕の内側が1とすると、頭皮はその3.5倍の吸収率)
もともと薬品が経皮吸収されやすい頭皮を、肌バリアを弱らせる合成界面活性剤と、DNAを傷つける毒性薬品の入ったシャンプーで洗う。さらにリンスも毒性薬品入り。何とも恐ろしい状態です。
例に上げた「ラック●」以外のシャンプーも、TVのCMで見かけるシャンプーは似たり寄ったりの成分である事が多いです。「ナチュラルシャンプー」「オーガニックシャンプー 」として売られている商品でも、裏返して成分表を見ると、それらとほとんど変わらない成分が入っていることも。
色素幹細胞DNAの損傷で白髪にならないために、シャンプー選びは慎重にしたいもの。表示成分を確認して、できるだけ安全なものを選びましょう。